俳優の渡辺謙(60)と佐藤浩市(58)が26日、都内で行われた、映画「Fukushima50(福島フィフティ)」(3月6日公開)のワールドプレミアに出席。福島県に対する思いや震災について語った。
同作は、2011年3月11日に発生した東日本大震災時の福島第一原発事故を描いたもの。佐藤が主人公で現場を指揮する伊崎利夫役を演じ、渡辺は福島第一原発所長の吉田昌郎氏の役を務めた。そのほか、佐野史郎(64)、吉岡秀隆(49)、緒形直人(52)、平田満(66)、萩原聖人(48)、安田成美(53)が出演しており、この日のイベントにも登壇した。
佐藤は「公共の電波で津波の映像が流れる前には、“これより津波の映像が流れます”ってテロップがなければ津波の映像を流すことはできません。メンタルに対するケアが必要の中、福島の方々に見ていただくというのは非常に恐怖ではあるんですけど」とした上で「それを乗り越えてエンディングまで見た時、必ずや何か残る」と力強くコメント。「記録としても記憶としても、この映画が残るであろう、そう思っています」と呼びかけた。
続けて渡辺が「今日の映画もそこから始まるわけです」と、津波のシーンから物語がスタートすると説明。同映画を被災地の方々に見てもらったことを振り返り「当時は電源がなくて、テレビも見れない。パソコンも使えない。携帯電話も見れない状況で、いろいろなニュースだけが噂も含めて飛び交っていた。(被災地の方から)『この映画で真実が分かりました。作ってくれてありがとうございます。』っていう言葉をもらった時は、誇りと自信をいただいた」と喜んだ。
同作は世界73の国と地域での上映も決定。渡辺はタイトルが英語表記となっていることに「先日、郡山で発信したものが今日、東京に来て全国に届ける。そして、世界に向けて届けるために『Fukushima50』というタイトルになっている」と強調し「何か凄いパワーを届けられるに違いないと信じています」と誓った。
Fukushima50(福島フィフティ)とは東日本大震災による福島第一原発の事故発生以後も現場に残り続けた作業員のこと。英BBC、英ガーディアン紙、米ABCなど欧米メディアが一斉にこの呼称を使用し、広まることとなった。
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2020-01-26 09:38:00Z
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